風邪による胃腸炎で体調崩し中…。
体調崩す前の土曜日に、久しぶりに映画を見に行ってきました。実は最初から映画を観ようという気があったわけではなく、
「さてどうすっか」
「映画でも観るか」
ってな感じで見に行ってきたわけで。そんな感じだったので、下調べは全くなし。携帯片手に、「あ、なんだこの「かもめ食堂」って、おもしろそう。小林聡美、もたいまさこ?じゃあ、「やっぱり猫が好き」風の映画?じゃあ、おもしろいな、きっと」ってな感じ。
場所は、渋谷シネ・アミューズ。
ネタバレ情報を含むストーリーは後回しにするとして、観た直後の感想としては、「スローな映画」ということ。ここでいうスローとは、テンポが悪いとか、グダグダだということではなく、「スローライフ」と同義語の「スロー」です。なんていうかこう、観ているだけでほのぼのしてきて、自然と笑いが混みあがってくる、そんな映画に仕上がっていました。
原作は群ようこさんの本のようで、監督も荻上直子という女性の監督。スローさが押しつけのスローではなく、ほんとうに自然な感覚を受けたのは、やはり女流作家・女流映像作家のなせる技なのかも。
ドンパチしたり、人が死にまくる映画もまあエンターテイメントとしてはありなのかもしれないけど、そんなものはアメリカ産のもので十分だ。やはり日本の映画って、こういう感覚的ものに訴えかける表現で勝負していくべきなのかななんて思ったよ。
それにしても小林聡美はすごい。もたいまさこや片桐はいりといった、画面に出てくるだけで存在感を発揮しまくる女優の中にいても、全然没個性にならない。むしろ、そんな彼女たちをより引き立たせると同時に、その彼女たちを超えて演技をする力を持っていると思う。DVDが出たら、手元に置いておきたい、そしていつかほのぼのしたいときに観たい、そんな映画でした。
以下はネタバレになりますので、いつものようにご注意を。
小林聡美扮するサチエは、フィンランドの一角に「かもめ食堂」をオープンさせる。コンセプトは「気軽に入れる食堂」。だが、なかなかお客が来ない。はじめてきた客は、日本かぶれの青年、トンミ・ヒルトネンだった。彼にガッチャマンの歌の歌詞を教えてくれといわれたサチエだが、どうしても思い出せない。本屋で出会ったミドリに、ガッチャマンの歌の歌詞を聴く。それが縁となりミドリはかもめ食堂を手伝うようになる。
ミドリがきてから、かもめ食堂には少しずつ人が来るようになった。が、かもめ食堂のメインメニューである「おにぎり」を注文してくれる人はなかなかいない。バッグをなくして途方に暮れたマサコ(もたいまさこ)や亭主が逃げてしまって自暴自棄になったおばさん、おいしいコーヒーを入れてくれるヘンな親父など、いろいろな人がかもめ食堂に集まってくる…。
豚身昼斗念?