最近のMicrosoft、確実に変わったなあと感じる。
僕のような漢字Talk 7.0からの筋金入りMacユーザーにとってMicrosoftは、
古くはMac OSをパクって圧倒的なビジネスセンスで浸透させ、Appleを倒産寸前までに追い込んだ許しがたき難敵であり、
(安定性が高まったWindows 2000〜XPくらいからは)仕事にとって必要不可欠なOSを提供してくれるメーカーだけど、常に独自規格で世界を牛耳ろうとしてきた (実際そうしてきた)どこか心を許せない企業であったりしてた。
PCでは未だに圧倒的なシェアを持っているわけだけど、人々が持つようになったその他のデバイスへの対応を見誤った結果、スマホやタブレットといったデバイスにおいては、Microsoftのプレゼンスは限りなく低くなった。
そして、戦略変更。
ちょっと古い時期だけど、「モバイルファースト、クラウドファースト」というメッセージを打ち出してきた。
ビル・ゲイツ〜スティーブ・バルマー時代は、圧倒的なシェアと力をより強固にする戦略だったわけだけど、プレゼンスが低下した後に引き継いだサティア・ナデラ体制では、上記リンクのような戦略を打ち出してきた。
そして今日、遂に編集も無料化されたOffice suiteの中核ソフトウェアがiOS向けにリリースされました。
■Microsoft Word
■Microsoft Excel
■Microsoft Powerpoint
まあ正確にはもっと前からリリースされていたのだけど、編集機能はOffice 365ユーザーのみが利用可能だったのが、基本的な編集も無料化されたわけ。
クラウドファーストの大号令の元、Windows 8でも、デフォルトの保存先がOne Drive (旧Sky Drive)になるなど、クラウド活用に向けた舵取りをしてきたんだけど、Microsoftが大きく変わったなあと思ったのは、これ。
Dropbox Blog “We’re partnering with Microsoft”
OSに組み込んでデフォルの設定にするほどにまで力を入れているOne Drive。それだけにこだわることなく、現時点でユーザーを多く抱えているDropboxと提携し、Dropbox内のファイルを直接読めるようにしてきた。
以前までのMicrosoftだったら、力を入れている自社サービスがあれば、たとえ競合のほうがその時点で優位であっても対応せず、圧倒的な物量でそのシェアを食いに行っていたはず。それが提携とはね、恐れいりました。
こうした変化を確実に形として残せること、素晴らしいことだと思う。
早速iPhone 6 Plusに入れてDropbox内の書類を弄ってみたけど、いい感じ。
無料でどこまで使えるかは全然検証していないけど。
さて、独自規格にこだわり続け失敗した企業がもう一つあります。
ずっと変化すると言い続けていますが、まだまだ変われていない企業がもう一つあります。
これだけ大きなMicrosoftが変わっています。
SONYさん、どうする?