SONY MDR-1RMK2 リケーブル

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以前のエントリでも書いたように、現在のモバイル環境での主力ヘッドフォンはSONYのMDR-1RMK2です。SONYにしては比較的素直な出音と抜群の装着感がお気に入り。

んで、こいつにも「できる投資の範囲内で」いい音を鳴らそうと、リケーブルを色々試してみた。
そもそも前代のMDR-1Rは、PCOCC(単結晶状高純度無酸素銅)のケーブルが標準添付。が、オーディオケーブル業界でも話題になったように、(おそらくは製造元の古河電工が生産中止を発表したため)MK2ではPCOCCよりも音質面で不利なOFCケーブルが採用されています (SONYによると、OFCへのダウングレードによっても音質に差がでないようにチューニングしているらしい)。また、ダウングレードされた分、1.2mの標準ケーブルとスマホリモコン付きケーブル、3mの標準ケーブルという3種類を付属させる太っ腹っぷり (まあ、製品の値段を考えれば当然ちゃあ当然ですが)。
MDR-1RMK2は両端ともステレオミニプラグなので、それこそ100均でも手に入る物から高級ケーブルまで、リケーブルの選択肢はすご~く広いです。
音質面については、あんまり詳しいことを書く語彙と感覚を持ち合わせていないので、あくまでご参考までに。ちなみに比較はすべて標準ケーブルとの差です。

1. Ortofon 6NX-MPR30

Ortofon 6NX-MPR 30

Ortofon 6NX-MPR 30

まず最初に買ってみたのが、Ortofonの6NX-MPR30。6N(99.9999%)高純度相当のPCOCCを使ったケーブルで、長さは1.2m。プラグは金メッキで、キャップは真鍮からの削り出した光沢のあるブラックメタルがイケてる。ケーブルはかなり太めで取り回しはあんまりよくない。音は若干線が細くなる印象ですが、高音の伸びが良くなる感じ。個人的には、今回紹介するケーブルの中で一番好きだったのだけど…。

6NX-MPR30 + MDR-1RMK2

6NX-MPR30 + MDR-1RMK2


が、こいつの一番の問題はプラグの太さ。しかもプラグの根元に段差がない。プラグが奥まっているMDR-1RMK2では、かっちりとハメれば問題はないのですが、少しでも引っ張るとすぐに抜けてしまったり、接触不良と同じ状態になり、片側のチャンネルからしか音が聞こえなくなったりする。まあ簡単にいうと、このケーブルはMDR-1RMK2では「使えない」ということになりました…。

2. オヤイデ電機 HPC-35

Oyaide HPC-35

Oyaide HPC-35

続いては定番、オヤイデ電気のHPC-35。こちらは、PCOCC-A+オリジナルロジウムメッキ加工のプラグを採用したケーブル。自宅で愛用しているヘッドフォン Shure SRH440でこのケーブルを使っていて大変気に入っていたので、次の候補になった。
標準ケーブルと比べ、全体の解像度が高まり音の粒子感をよりはっきりさせた感じ。僕はモニターライクな音が好きなので問題ないけど、人によっては「聴き疲れする」と感じるかも。

HPC-35 + MDR-1RMK2

HPC-35 + MDR-1RMK2

一方、MDR-1RMK2にしっかりフィットするものの、ケーブルが太い上に固く、かつ皮膜も摩擦力が非常に高いゴムのような材質なんで、モバイルの環境での取り回しはかなり悪い。あと、ほんとにどうでもいい点かもしれませんが、プラグに付けられた抜き差しのためのパターンが「粗い紙ヤスリ」のような形状になっているので、収納時にMDR-1RMK2のメタルハウジングと接触すると、かなりの傷をつけそうな予感…。
という感じなので、結局モバイルでの利用を諦め、家で使う場合のケーブルとして活躍してもらうようになりました。

3. 2. オヤイデ電機 HPC-MSL

Oyaide HPC-MSL

Oyaide HPC-MSL

で、現在メイン利用中なのがこれ、HPC-35と同じくオヤイデ電機製のHPC-MSL。HPC-35の最大の欠点である取り回しの悪さが決定的に改善。線材自体はPCOCC-AでHPC-35と同じだけど、皮膜やシールドの工夫により、ケーブルがかなり細くなってる (とはいえ、OFCなどと比べて芯が太い感じなので、鋭角に曲げたりはできないけど)。皮膜はエストラマーという繊維で、黒単色ではなくてシルバーとの編みこみになっていて、ビジュアル的にもアクセントに。

HPC-MSL + MDR-1RMK2

HPC-MSL + MDR-1RMK2

プラグ部はメタルではなく樹脂ですが、Klipsch X10のように、カーブした独特の形状。バックを右肩に肩がけすることの多い僕には、左耳からケーブルが垂れ、左肩の前から胸をクロスするようにケーブルがカバンに収まっていくよう導線を作ってくれているような気がして地味にお気に入り。マフラーするときも、プラグ部がじゃまになることもないし。
値段はHOC-35の半分程度ということで、音質もそれなりかなと思ったんだけど、どっこいけっこういい音がする。解像感はさすがにHPC-35に勝てないけど、音場はより広いように感じる。重心は若干低めになっているので、例えればライブ会場などの感覚に近い出音。原音といえば、実際に僕らがライブで聴く音こそが原音なので、屁理屈をこねれば原音に近い音(笑)。でも、この取り回しの良さと音質のバランスが気に入って、現在のメインケーブルと相成りました。

というわけでいろいろと駄文を連ねてきたんだけど、結局一番の後悔はOrtofon 6NX-MPR30を使えなかったこと。クリアで高音の伸びもよく、音的には一番良かったんだけどな~。

でわでわ。

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