突然ですが、ワンコを飼おうと思ってます。それで、申し込みをしたワンちゃんに、今日(という日付は昨日か…)お見合いをしてきました。
●動物を飼おうと思った経緯
精神のバランスを崩し、会社を辞めてから数ヶ月が経ちました。仕事をしていたときの自分を振り返り、何が悪かったのか、どうすればよかったのかを考える余裕が生まれてきました。
一つ思うのは、仕事以外に何も出来なかったこと。仕事から帰ってくるとくたくたになっていて、何もする気にならない。何かしようとしても、何も出来ず、ただ夜が更けていく。寝ようと思っても眠れない。そして朝になり、また仕事に行く。休日も何も出来なくなり、ただ薬を飲んで寝ているだけ。起きても頭が働かない。どんどん悪循環。
何か夢中になれることを見つけたい、休み始めてから次第にそう思うようになりました。自分の心の中に意識が集中しすぎないように、スローな生活をしたい。そんな風に思いました。そこで思ったのが、「動物を飼いたいな」ということ。
●動物を飼うということの大変さ
が、動物を飼う、ということは簡単なことではないのです(ハムスターは定期的に掃除さえすれば元気でいてくれるので比較的簡単ですけど:笑)。犬や猫のように、もっと密接なコミュニケーションを必要とする動物と暮らすことは、ものすごく大変なこと。動物に接していると癒されるのは確か。でも、その癒しを受けるには、その倍以上の愛情を持って世話をしてあげないといけないのです。「飼う」のではなくて、「一緒に生きていく」覚悟が必要なんだ。
あえて僕は、自分のために、動物と生きたいと思いました。家族を持つと人は変わる、よく言われることだけれど、ほんとうにそうだと思う。「自分がいるからこそ、この子は生きられるんだ」、そういう責任が重くのしかかる代わりに、必死になる何かを得ることが出来る。だからこそ動物を飼いたい、そう思ったのです。
その覚悟を両親に伝え、「基本的にはメインの世話や経済的な支出は僕がすべてを行い、スケジュールが合わない場合のみ両親にお願いする」ということで了承を得ました。
●ワンコ探し
正直言って、ペットショップでは買おうとは思わなかった(だって、ビジネスで生体を産ませて利益を出すのって、やっぱり抵抗あるし、無茶なことしてそうだもの)。ので、近所の動物病院やネットで里親募集などを見て回った。そこで見つけたのが、動物生命尊重の会でした。以前世田谷に住んでいたとき、近所に動物愛護センターがあった。ここには捨てられた動物や飼えなくなってしまった動物が運ばれてくる。一定の条件を満たせば譲渡もしてくれるのだけれど、譲渡されなかった動物は殺されてしまう。そんな動物を引き取って、一生懸命里親探しをしてくれる、そんな団体です。会のウェブサイトに里親募集中のワンちゃんたちの情報が載っていたので、いろいろなワンちゃんを見ながら、いいなと思ったワンちゃんに申し込みをしてみました。
最初は、いくつかの条件を満たせば譲渡してもらえるのかな、なんて簡単に考えていたのだけれど、動物生命尊重の会は違いました。会の方が自宅まできてくれて、ちゃんと飼えるかどうかの環境かどうか、同居人の理解はあるか、本人の覚悟など、いろいろなことを聞いてくれると同時に、こちらが不安に思っていることもちゃんと答えてくれる。僕は自分の考えを言葉を選びながら一つ一つ会の方に伝えました。僕も両親も、「ペットは一度飼ってしまえば人間の家族と一緒」という考えなので、それも伝えたつもりです。通常、独身男性からの申し込みはたいていお断りしているらしいのだけれど、なんとか了承をいただきました。
そんな大変なのか、と思う人もいるかもしれませんが、最初に書いたように、動物を飼うということは大変なんです。だから、不幸な環境にいる動物を救い、少しでも幸せにしてあげたいと考えている会の人にとっては、一度譲渡した動物たちが、再度不幸な状況に陥ってしまうことだけはどうしても避けたい。だから、至極当然のことなんですね。そんな会の人の熱意に触れることで、僕の覚悟は一層深くなりました。
●そしてお見合い
そして今日、ついにお見合いをしてきました。それが左の写真の子、「ラン」ちゃんです。どうもビーグルの血が入っているとのこと。この子は、都内某所で多頭飼いが崩壊してしまった現場からレスキューされてきた子とのことでした。レスキューされたときには、餌も満足に与えられずにガリガリで、しかも同居のワンコたちで餌を奪い合うので傷だらけだったとのこと。そんな子たちをレスキューし、何の見返りも求めずに里親に出せるまでに躾けをしたり、面倒を見てくれる会の人たちにはほんとうに頭が下がります。
実際に見たランちゃんは預かりさんに大事に育てられいるおかげでちょっと太っていて、最初に見た写真よりもかなりキュートでした。お見合いということで、ちょっとおしゃれをしてバンダナをしてきてくれた(笑)。ちょっと臆病で、僕が撫でてあげようと手を出したりすると怖がって身を引いたりしていたけれど、預かりさんには全幅の信頼をおいていて、抱っこされるとほんとうに幸せそう。とても甘えん坊な子なんだそうです。
実はすでに先走って、動物飼い経験豊富な彼女に相談しながら、首輪(←結構高かった!)とリードを買っちゃったんだけど、色もかたちもすごく似合いそうでうれしかったです。
ランちゃんはレスキューされたときからずっとお姉ちゃんのラブちゃんといっしょにいるので、引き離すのはかわいそうかな、なんて思ったりもしました。特に、帰りにみんなで外に出たとき、何かを悟ったのか、あまり外に出たがらないランちゃんをみたらそう思いました。でも、ワンコを買った経験のない僕がいきなり二匹を無理して飼うというのはちょっと無理。ごめんね、ラブちゃん。
ちなみに、ラブちゃんとランちゃんの預かりさん日記が公開されています。いやほんと、頭が下がります…。会の方曰く、顔が黒い子は見栄え上里親さんが見つかりにくいらしいです(僕はぜんぜん気にしてなかったんですけど)。でも、ラブちゃんもランちゃんもほんとうにキュートな顔をしていました。
●来週からトライアル期間に入ります
無事お見合いも終わり、来週からトライアル期間に入ることになりました。トライアル期間とは、実際にワンちゃんを家に連れてきて、家の環境になれるか、人になつくかなど、実際に飼ってみる期間のこと。こういう期間を設けてくれるのも、会のいいところだと思います。ペットショップではこうはいかないものね。かわいいと思って買ってみたけど、実は手に負えない、なんて例も多くあるようなので、飼い主と動物の双方が幸せに暮らしていくためには必須の期間なんですね。もしこの期間に、やっぱり慣れてくれない、相性が合わないなんてことになったら、ほかのワンちゃんを紹介してくれたり、相談に乗ってくれる。犬を飼うのが初めての僕にとっては、ほんとうにありがたいです。
トライアルを前にして、楽しみ半分、不安半分です。どうすれば僕に、家に慣れてくれるのか、かわいくて賢い子になってくれるのかという生活上の不安から、「果たしてランちゃんは僕と一緒で幸せになれるのか」なんて根源的な不安まで、考えれば考えるほど不安が増幅していきます。でも、その不安も楽しみの中に含まれているようなアンビヴァレンスの中でプカプカ浮いてるみたい。その一方で「愛情を持って接して間違ったことさえしなければ大丈夫」なんて楽観している僕がいます。まあ、考えてもしょうがないので、ゆっくり、辛抱強く、そして誠心誠意ランちゃんに接していこう、と。それがランちゃんをここまで面倒を見てくれた預かりさん、ランちゃんと引き合わせてくれた会の方、僕の決断を了承してくれた両親と応援してくれた彼女に、そして何よりもランちゃん自身に報いることになるのだろうと思っています。幸い、無職だと時間だけはたっぷりあるし(笑)!。
P.S.
ちなみに今のMacのデスクトップピクチャは↓。まだランちゃんに決まったわけではないのに、すでに親バカ入ってます(笑)。
ちなみにカテゴリ名の「〜(仮)」は、正式にランちゃんが決まった時点で「ランの部屋」に変更予定です。
動物生命尊重の会って知らなかったけど偉い!
どうもペットショップで「動物買う」というのには
抵抗あったんで(そこで産まれた子は悪くないけど)
自分ももし飼う事ができるなら、なんて考えてしまいました。うまくいくといいですね。
その後いろいろと調べたんですけど、
ペットショップにペットを卸している業者の中には、
種付けを繰り返して、体調を壊したらその子が死ぬまで放置、
なんて業者もいるらしいです…。
ひどすぎます。