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琵琶湖ブルベに行ってきた
今後ライドレポを上げる予定ですが、先月に「琵琶湖一周ライド」に挑戦してきました。
挑戦といっても、特に大会が組まれていたわけではなく、勝手に予定を組んでいってきただけなんですけどね。
企画時は、勝手に「琵琶湖ブルベ」と呼んでました。
ブルベとは、決められた制限時間以内に一定の距離を走るライドの総称で、公式のイベントを完走することで認定を受けられます。
一番短い距離 (200km)の基準タイムは、休憩なども含む「14時間以内」。
1日で走りきる距離としてはちょうど良い目標なので、琵琶湖一周 (およそ200km)+宿までのアクセスで、だいたい215kmのコースを組みました。
ちなみに走行記録はこんな感じ。
ウェアはRaphaのBrevet Windblock Short Sleeve Jersey
200kmという、自分にとって初体験の距離を乗るためには、できる限り荷物は少なくしたいところ。そこでポイントとしたのは、以下の点。
- 速乾性があり、汗冷えしないこと
- 暑い時も寒い時も耐えられる汎用的なものがベスト
- いっぱい入るバックポケットがある
汗冷えは体力を奪う原因に。そのため、ベースレイヤーが吸収した汗を素早く受け取り、体から引き離してくれるウェア選びが大事。
同時に、風が強い時などは、ある程度強度を上げて走っていても、この時期は冷えてしまうことがあるので、真夏用ジャージではなく、もうちょっと厚めの生地を使ったものがよいのかな、と。
そして、重要なのがバックポケットの収容力。
できる限り休憩を少なくし、効率的に走るためには補給食を用意しておく必要もあるし、レインウェアやスマホ、ロックなど荷物をサドルバックとジャージのポケットに分散させて持ち運ぶ必要があります。
また、生命線である保険証やお金などは、落としてしまえば元も子もない。
という条件で、挑戦するときの装備として適切と選んだのが、RaphaのBrevet Windblock Short Sleeve Jerseyでした。
とにかく幅広い気温に対応できる
Raphaの謳い文句は:
Rapha史上最も汎用性に富むジャージ。日中に風から体を保護するジャージは、洗って一晩で乾く優れた速乾性を備えています。 反射性ストライプと5つのポケットが付いたデザインで、たっぷりの収納力を発揮。
いや、これ本当でした。
メリノウールに化学繊維を混ぜた素材からなるこのジャージ、生地を触った感じは、一般的なポリエステル100%のジャージよりも厚い感じがするのだけれど、実際は光を通すほど薄いのね。
写真でわかるように、メリノウールを主繊維とする背中は、裏のカーテンの色が透けているのがわかると思います。
そして、風を受ける前身頃には、Brevet Gilletと同じ素材を貼り合わせてある。
寒いときにはジッパーを最後まで上げると、Midweightな厚みのジャージ+ジレの状態を1枚で実現可能。
さらにもっと冷えるようなら、ウインドブレーカーを着込めばいいし。
走って暑くなってきたら、ジャージのジッパーを下げてベースレイヤーに直接風を入れてやることで、ジャージ内の温度を調節。
ヒルクライムでは、ジッパー完全開放。
こんな取り回しで、出発時7度、最高で18度あった1日でしたが、暑くもなく寒くもなく快適なライドを実現できました。
メリノウールをナメていました、ごめんなさい
正直、Raphaが押している「メリノウール」ってどうなのよ、と疑ってました。
ベースレイヤーでは十分な効果を発揮してくれる素材であることは実経験上わかっていましたが、アウターではどうなのか?と。
これが想像以上に快適。
まず、着心地がとても柔らかい。伸縮性を持たせた化学繊維だと、体の動きに追従して伸びるのだけど、そこに戻ろうとする反発力が加わってくる。
終始ペダルを回している足は、この反発力が運動負荷の軽減に役立つのだろうけど、上半身は実はそうしたサポートはあまり必要なかったりする。
メリノウールは伸縮性があるものの、こうした反発力は少なく、とても素直に体の動きに追従してくれる感じがします。
そしてメリノウールをもう一つ疑っていた点、それが速乾性。
「夜に洗うと朝には乾いている」と書いてあるけど、「ウールでそれって本当?」と疑心暗鬼になってました。
実際は言葉通りに乾いてくれたし、何よりも汗や雨で濡れても、ベースレイヤーとの相乗効果で全然汗冷えしない。
前身頃の防風素材はしっかりと風をシャットアウト
メリノウールを使った着心地の良さに加え、Brevet Windblock Short Sleeve Jerseyのもう一つの売りが”Windblock”であること。
人気のRapha Brevet Gilletと同じ素材を使うことで、防風性を確保しています。
首筋までしっかりとフィットしているので、ジッパーをあげればしっかりと風をシャットアウト。
(まあそりゃ、GOREのWindstopperなんかと比較したら風は通すのだけれど)
ジャージ+ジレで走っているときは、暑くなったらジレとジャージのジッパーをそれぞれ開ける必要があります。
このジャージは、1枚で両方の機能を持っているので、一度ジッパーを下げれば、すぐに涼しい風がジャージの中に入ってきます。
これが思ったよりラク、本当に。
収納力のあるバックポケット+フロントポケット
一般的なジャージのように、バックポケットは3つのコンパートメントによって構成されています。
ここだけでもそこそこの量の荷物が入ります。
とりあえず、Vittoriaのツールボックス(中は満載)、Mobbellのコンパクト輪行バッグ、Raphaビドンを入れてみましたが十分に収容可能。
Brevet Windblock Short Sleeve Jerseyには、バックポケットに加え、右のポケットの脇にジジッパー付きのポケットがあります。
実はこのポケットの収納力がかなり大きい。
試しにiPhone 7 Plusを入れてみます。
iPhone 7 Plusを縦に入れても余裕で収納できます。
さらにその上からRpha Bidonを入れていましたが、がっつり入りました。ちょっと生地が伸びてますが…
さらには、フロント左側にも、ジッパー付きのポケットがあります。
とてもアクセスしやすい位置にあるし、かなりの収容力もあるので大活躍です。
ワンパターンですが、iPhone 7 Plusを入れてみます。
縦にしてもしっかりと入ります!
これだけの収納力は、サドルバック+ジャージのポケットだけで全てを収納して走り切るためにめちゃくちゃ役立ちました。
忘れちゃいけない安全性
そして、Raphaのブランドシンボル的な感じになっているブルベストライプ。
こちらは、外観上のアクセントになるだけではなく、暗い道でのライドなどで、車や街灯などの光を反射し、安全性を高めてくれます。
暗い部屋でフラッシュを焚いた写真、しっかりと反射してくれます。
日が落ちてからも走っていたので、この安全性は大変心強かったです。
改めて感心するRaphaの哲学
というわけで、Brevet Windblock Short Sleeve Jerseyのインプレでした。
Raphaのジャージは正直値段はかなり高いです。ただでさえ高いサイクルジャージの、さらに1.5倍ぐらい。
ただ、その値段の高さには、Raphaなりの哲学があることを、今回のライドで実感しました。
生地の肌触りや縫製などだけではなく、ジャージが果たすべき役割、そのジャージが使われるライドシチュエーションなど、とにかく考え抜かれて作られている。
正直、「すべてのRapha製品がそうだ」とは言い切れないのだけれど、このBrevet Windblock Short Sleeve Jerseyは、間違いなくそうした哲学を感じられる製品だと思う。