毎月恒例にしている「ひゃくせん」ライド。
ひゃくせん=100kmの距離で1,000mを登るライドのことを勝手に命名しています。
言ったそばから否定するのもなんなんですが、無論どちらも達成したい。
が、コースによってはそうもいかな時があるので、少なくとも距離100kmか獲得標高1,000m越えのどちらかは超えるようにルートを引くようにしています。
まあ、O型なんでその辺はお許しください。
目次
- 1 今月は神奈川方面に行こう。となると聖地「ヤビツ峠」が候補に
- 2 ヤビツ峠の峠スペック
- 3 秦野駅〜ヤビツ峠を通過して100km超えのルートを引いてみる
- 4 出発地の秦野駅まではトランポ(自動車移動)
- 5 名古木のコンビニスタート
- 6 序盤の住宅地はやっぱりキツイ
- 7 眺望が開ける菜の花台
- 8 なんとかヤビツ峠登頂
- 9 裏ヤビツのダウンヒルは道幅注意
- 10 宮ヶ瀬湖と相模湖をつなぐ牧馬峠はそこそこキツイ
- 11 相模湖に到着
- 12 帰りは国道412号線をひたすら南下
- 13 宮ヶ瀬湖付近で県道514号に入る
- 14 清川村、七沢温泉郷を抜けて伊勢原市内へ
- 15 GARMIN得意の未舗装路を経て秦野へ帰着
- 16 ヤビツ峠〜宮ヶ瀬湖〜相模湖〜津久井湖ライド総括
- 17 おまけ:今回新規に投入したウェア類の実走インプレ
今月は神奈川方面に行こう。となると聖地「ヤビツ峠」が候補に
これまで、自宅から江ノ島〜横浜・川崎 (平坦と思いきや横浜舐めててデッコボコ)や、奥多摩 (都民の森で死にかける)、飯能やときがわ町 (1日に越えられる峠には限界があることがやっとわかった)などの埼玉方面に行ってきましたが、平面的に捉えると一つの穴が。
相模原以南の神奈川エリアは、実はほとんど行ったことがないのです。
これにはいくつかワケがあります。
- 多摩地区の非JR線沿いで育った人間にとっては、横浜=スゲー遠い場所というイメージが強い
- 神奈川=ほぼ横浜のイメージなので、上記から、神奈川=遠い行きづらいとなる
- 電車輪行だと都内を通過してまた下るという行程が必要なためかなり煩わしい
- トランポでも、東名高速に出るまで遠いし、東名はめっちゃ混むのでさらに時間がかかる
というわけで、「ロードバイクで行く目的地」として神奈川が候補に入ったことは少なかったのです。
でも、「自分の足で行ったことのない街を走れる」のがロードバイクであるなら、ぜひこのエリアにも行ってみるべきだと思いました。
で、このエリアで有名な峠といえば「ヤビツ峠」になる、と。
(有名な「峠」を探す時点でちょっと毒されているような気がする)
ヤビツ峠の峠スペック
ヤビツ峠のスペックは、Stravaによると距離10.1km、平均斜度6%程度。
最大斜度でも12〜14%程度と、ほどほどのキツさ。
唯一の難点は最寄駅=小田急線秦野駅からスタートすると、ひたすら登り基調のため登坂距離は13km以上になる感じ。
基本的に登りは苦手なんですが、その中でも「ダラダラと距離が長い」登りは一番苦手。でもまあ、斜度的には時折来る10%以上の坂をこなせれば、あとはペーシング走法でなんとかなりそう。
さすがに関東でも指折りの有名峠だけあって、いろんなブログでチャレンジの様子が報告されています。
名古木(ながぬき)のセブンイレブンをスタートすると、ひたすら住宅街を登るようなのですが、この住宅街が微妙に山場らしい。ここでのペーシングを間違えると、後半の緩斜面でペースが上がらずに…という結果になる、とのこと。
が、今回は初めてのアタックなので、時間はあまり気にせずに「足つきなし」制覇を目標としてみます。
秦野駅〜ヤビツ峠を通過して100km超えのルートを引いてみる
ヤビツ峠を秦野側から登り (通称: 表ヤビツ)、そのまま引き返さないという条件だと、半ば強制的に宮ヶ瀬湖までのダウンヒルすることになります。
そのまま宮ヶ瀬湖の左岸を通過し相模湖まで北上すると大体50kmぐらい。
その相模湖から国道412号線を回って津久井湖、伊勢原方面から秦野に戻って来るコースでちょうど100kmを超えるぐらいの長さになります。
最終的に引いたコースはこんな感じ。
ルートラボによると、獲得標高は2,100m越え。
大きな登りはヤビツ峠のほか、宮ヶ瀬湖と相模湖南岸を結ぶ県道518号線の牧馬峠、宮ヶ瀬湖右岸への登りぐらいですが、よくみると細かくアップダウンが刻まれていて獲得標高が跳ね上がっています。
2,000m近い登りはこれまででも経験があるのでまあ大丈夫でしょ。
というわけで、このコースで、海の日を入れた三連休の中日、7月16日(日)に決行を決めました。
天気予報は晴れ、最高気温は34度 (涙)。どうなることやら。
出発地の秦野駅まではトランポ(自動車移動)
出発地の秦野駅までの距離はおよそ80kmほど。電車だと、一旦都内に上って小田急線でまた下るというかなりロスが高くかつ乗り換えも多いルートになってしまうので、車移動 (トランポ)を選択。
車でも東名高速は混むので、渋滞を避けるために朝6時に自宅を出発しました。まあ、余裕見て2時間かかったとして、8時にはスタートできるかな、と。
自宅のある西東京市から東名に乗るには、以前までは東名川崎か用賀まで下道で行くことが必要だったのですが、圏央道の開通と中央道の府中スマートインターチェンジ (ETC搭載車のみが通過できる高速出入り口)がオープンしたことから、かなりアクセスが容易になりましたね。
早く出たので府中までの下道は順調そのもの。が、中央道に入った瞬間に大渋滞。
国立府中から圏央道への分岐である八王子ジャンクションまでただひたすらの渋滞が続いていました。
中央道の渋滞を切り抜けると、圏央道・東名高速ではほとんど渋滞に捕まることなく走れましたが、結局2時間半ほどかかってしまい、買い出しや準備などを含めて、アクチュアルスタートは9時となりました。
名古木のコンビニスタート
秦野駅前に車を止めスタート。
いきなり246号線を向かって緩やかな登りが続きます。
住宅街を抜けて行くと、一部の人には有名な名古木(ながぬき)交差点に到着。
ここをヤビツ峠のスタート地点として設定する人が多いようです。
セブンイレブンには、大量のローディーが買い出しや準備運動に勤しんでいます。
みんなめっちゃ速そう。
いいのいいの、おっさんはマイペースで登ります。
同じく準備運動をして、いざスタートです。
序盤の住宅地はやっぱりキツイ
序盤は、県道70号線の住宅街をひたすら上っていきます。
スタート直後は緩斜面ですが、少しずつ斜度が上がっていく。
すると、道の真ん中にどかっとそびえ立つ鳥居が見えてきます。
ここから蓑毛のバス停までが第一のヤマ場のようです。
とはいえ、まだ序盤ということもあり、心も比較的平静を保っており余裕ぶっこいて踏んでました。
このヤマ場の終点である蓑毛のバス停には、トイレも自販機もありので、休憩しているローディー多め。
多分この人たちは、朝からすでにヤビツを登って下って登って下ってなんでしょう…。
蓑毛のバス停を超えると道は一変し、峠道に変わります。
とはいえ、ヤビツ峠は南北を結ぶ数少ない県道なので、車通りがそこそこあるので注意が必要です。
眺望が開ける菜の花台
峠道に入ると、坂も落ち着き5%〜8%台で推移。
秦野市内を見渡せる「菜の花台展望台」までに時折10%台の坂が出るものの、距離は短くそんなにきつく感じない。
ヤビツの距離は10km、時速10kmで進めばちょうど1時間。
初心者のラインは50分台らしいので、登っている途中から「それをなんとか超えられたらいいなあ」なんて思ってましたが、どうもそれが無意識にオーバーペースを生んでいたようで、だんだん足が回らなくなってきました。
展望台から先も、6〜8%台の斜度なのでキツくてペダリングできないような坂ではないのだけれど、少しずつケイデンスが落ちてきます。
なんとかヤビツ峠登頂
残り2kmを切ったあたりから、いよいよ足が回らなくなってきました。
ギアはインナーロー、80回転ぐらいで回すのがやっと。ここまで来たら必死に耐えます。
途中、工事がありサイコンの計測がストップする速度まで落とさざるを得ませんでしたが、それでもひたすら登り続けます。
沿道に小さな駐車場が見えて来たら、あともう少し!
オーバーペースが祟ってか、最後はフラフラでしたがなんとかゴール。ヤビツ峠制覇しました。
やっぱダメだね、タイムトライアルなんて身の丈に合わないことをすると、脚にかなり来てました。
途中3人ぐらいに抜かれましたが、自分自身は誰も追い抜くことができませんでした。
Stravaによると、タイムは52分24秒。
うんまあ、初めての峠としてはこんなもんでしょ。
裏ヤビツのダウンヒルは道幅注意
ヤビツの登頂が終わると、宮ヶ瀬湖畔までは長い長いダウンヒル。
表ヤビツと比べて道幅が狭く、離合困難なエリアもある上に車通りもあるので、注意して進む必要があります。
また、斜度が緩い部分も多々あり、調子に乗ってガンガン踏んでいると結構消耗します。
今に思えば、ここをガンガン踏んで下っていったのが今日のド疲れの原因だったように思います。
途中、宮ヶ瀬湖畔にかかる「山の神橋」で小休憩をとってパチリ。
「山の神」って、あの人のことですかね…?
梅雨なのにあまり雨が降らないので、宮ヶ瀬湖、貯水量やばそうです…
宮ヶ瀬湖と相模湖をつなぐ牧馬峠はそこそこキツイ
ヤビツから宮ヶ瀬まではほぼほぼ下りでしたが、そこから相模湖へ抜けるためにはもう一つ峠を超える必要があります。
それが牧馬峠 (まきめとうげ)。
宮ヶ瀬側から登ると、距離3km、平均斜度7%。
実はこの峠をちゃんと調べてなかったのが失敗でした。
坂スペック的には、序盤と後半に10%台が続き、中盤は緩斜面が続く峠。
宮ヶ瀬までの平坦でノリノリで踏んでいたので、この坂の序盤でもその「ノリノリモード」のまま行ってしまった…。
結果、中盤以降は完全にタレまくりで、時速一桁台でゾンビヒルクライム状態に…。
相模湖に到着
牧馬峠を越える県道518号線をクリアした後は、国道20号を経て相模湖へ。
相模湖辺りは一度来ているので、気分が楽です。
途中、相模湖駅に立ち寄ってみました。
なんと、高校生以来です、この駅に来たの。
ここまで54kmほど走り脚も使いまくっていたので、湖畔の相模湖公園で昼食&大休憩。
しかし暑い。すでにボトルは一本空で、2本目はほぼお湯状態。
相模湖は、宮ヶ瀬湖ほど貯水量がやばいとは思いませんでしたが、それでもちょっと少なめかな。
帰りは国道412号線をひたすら南下
ヤビツ峠、牧馬峠というピークを超え、後はのんびり秦野へ帰着するだけです。
帰りのルートは、国道412号線を南下して宮ヶ瀬湖付近まで行きます。
国道412号線は、車通りが多いものの、道幅が広く走りやすい。
途中登り基調のところもあるのですが、基本は平坦ですでの、元気ならかなり気持ちよく踏める道路です。
元気じゃないのであんまり踏んでませんが…。
途中、左折すると津久井湖に行けるのですが、今回はパスをし、
津久井湖の「尻尾」を通過するだけにとどめました。
宮ヶ瀬湖付近で県道514号に入る
またまた水がなくなってしまったので、国道412号と県道514号の交差点のコンビニで補給。
ふと進行方向に目を向けると…
またまた心折れ仕様の直線登り。
アメリカのロードムービーかと見間違えるほど。
終わった脚でなんとか登り切ったものの、その後山間部を走る気持ちの良い平坦道ではほとんど踏めず…。
宮ヶ瀬湖右岸は、数多くのトンネルを通過するので、フロントライト、リアライトは点灯状態にしておいた方が無難ですね。
清川村、七沢温泉郷を抜けて伊勢原市内へ
ここからは比較的平坦道なのでスイスイ進んで行きます。
自然豊かな清川村を抜けると、丹沢の麓の温泉として有名な七沢温泉郷へ。
時間があれば入りたかったんだけどな。
そのまま県道64号線を南下し、伊勢原市内へ。
ここに来たのも20年以上ぶり。
大学の施設があったのと、同級生が住んでいたので来たことがあったはずなのだけれど、全く記憶にございません (涙)。
駅前のトイレで用を足していたら、「ロードバイクを検討している」というおっちゃんとしばしの談笑。
GARMIN得意の未舗装路を経て秦野へ帰着
伊勢原駅帰着後は、国道246号線を避けながら西へ向かい秦野駅へ帰着するルートを引いていました。
が、ここで思わぬ落とし穴が。
いつもルートは、GARMIN CONNECTのルート作成ツールを使って引いていますが、こいつがまたかなりエグい道を自動で引いてくれちゃうのです。例えば、田んぼのあぜ道とか(マジです)。
今回も、国道を避けたため同じ罠にはまりました。
通らされたのは、”太郎の郷さんぽ道矢倉沢往還”という歩行者用散歩道。
ガレガレのコンクリートで舗装されているところもあるのですが、ほとんどが未舗装。
しかも登りときたもんだ。
これを避けるために、GARMIN CONNECTで引いたルートをわざわざルートラボで引き直し、自動で引かれなかったルートを変えたりしているのだけど…
まあ、自然味あふれる道を通るという意味では楽しいのだけれど、疲れた後に未舗装路ヒルクラはしんどいわ。
わずかに残っていた脚をごっそり持って行かれましたとさ。
17:00ちょっと前、なんとか秦野駅に帰着しました。
ヤビツ峠〜宮ヶ瀬湖〜相模湖〜津久井湖ライド総括
今回の走行ルート。
まず、ヤビツ峠。
いやほんと、近くに住んでいてヒルクライムを頑張りたい人にはもってこいの峠。
距離も長く、それっぽい激坂もある。ヒルクライムのペーシングや楽に登るためのペダリング、ダンシングの練習には、これくらいの峠が近所にあるととっても便利だと思う。
もうちょっと近ければ、何度も行ってタイム測りながらチャレンジしたいのだけれど。
もう少し色々な峠に行って練習をして、50分を切って登れるようにチャレンジしてみたいです。
宮ヶ瀬湖周辺。
こちらは、適度にアップダウンがあり良いインターバルトレーニングの場であると同時に、自然も豊かでライドをのんびり
楽しめる。
今回もそうだけど、宮ヶ瀬湖、相模湖、津久井湖と、多くの湖が存在するエリアなので、単にポタリングしても楽しそう。
サイクリングしたいけど平地ばっかりだと罪悪感物足りないという方にはオススメしたいルートです。
おまけ:今回新規に投入したウェア類の実走インプレ
ついでに、今回新たに投入したウェア類の簡単な実走インプレをば。
Raphaクラブハウスライトウェイトジャージ
速乾性・快適性は素晴らしいの一言。
ヤビツ峠登坂中、あまりの暑さに頭から水をぶっかけましたが、変にベタつくこともなくさらっと乾いてくれます。
ベースレイヤーが吸い上げた汗を、しっかりと吸収して、さらに発散してくれるので、長いダウンヒルでも汗冷えすることもなかった。
残念だったのは、生地の伸縮性が低いので、リアポケットの出し入れがしにくいこと。
もう少し伸びると、大きなものでもスルッと入ってくれるのだけれど。
この辺りは、もっとライクラを多く含むジャージに期待したほうがいいのかな。
試着で若干気になった袖周りのゆるさですが、こちらは問題なし。バタつくほどのゆるさでもないし。
しつこいようだけど、生地があまり伸びないので、シリコンヘムなどにしたら前傾姿勢でジャージが引っ張られちゃうだろうな。
fizik R1B
とにかく軽い。ヤビツで貧脚なりに踏めたのは、fizik R1Bの軽さによるところも大きいと思う。
あとはソールのベンチレーションが大きい。
34度という猛暑でのヒルクライムの中、ヤビツ峠の頂上で靴を脱いだけど、靴下が湿っている感じは全くなし、さらっとドライでした。
走っていても、靴の中に風を感じることができます。
新しく投入したRapha PRO TEAM Socksと合わせて、シューズ周りの快適さは一気にアップしました。
土踏まずの痛みですが、今回も感じました。
これは自分のペダリングの拙さによるところが大きい。
足の裏から力を抜き特定の部位に体重をかけるのではなく、足全体を垂直に降ろすように心がけると、足の痛みが消える。変な力みが入っているんだろうね。
いい方向で矯正されることを思って、練習に励みます。