MMCXコネクタ搭載イヤフォンのリケーブル一挙レビュー!

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なんか忙しく久々のエントリ。
あまりに久しぶりなので、単品レビューじゃなくて比較レビューをば(意味わからんww)

今のBA型メインはShureのSE535無印。Special Edition の方は若干高音よりのチューニングなんだけど、試聴した結果、個人的には無印のバランスが好きだったし、こっちのほうが安いしww。

そっから少しでもいい音にしようとケーブルに投資しまくった結果がこのレビューでございます…
わからん人からすれば、なんでそんな電線一本にそんな金額払うねん!って突っ込まれるのだけど、自分でもツッコミたいわww。
というわけで行きます!

比較対象はShureの標準添付品。長さは1.6m。
適度な剛性がありながらも全体的に柔らかく、取り回しは素晴らしいと思う。
MMCXまわりもさすが純正、硬すぎず柔らかすぎずでキチッとハマるし、適度な力で外れる。
芯線はOFC。なお、DAP側のコネクタは厚みのあるL型なので、コネクタ部までガードするiPhoneケースとは干渉するので要注意。
低音も高音も中音域も程よく出る、いわばモニター機の標準添付品として、見本のような音作り。弱点は音場の狭さかな。とはいえこれはケーブルというよりSE535自体の特性っぽいので、これをどこまで補えるか、そして無味無臭の音をどこまで料理できるのか、そこがリケーブルの醍醐味だったり。

FURUTECH iHP-35M

FURUTECH iHP-35M

最初に選んだケーブルはこれ、FURUTECのiHP-35M。こいつを買うときに比較検討したのは以下の2種類。

・オヤイデ HPC-SEシリーズ

・SAEC SHC-100FS

2つとも、生産中止になってしまった古河電工のるPCOCC-Aを導体にしたモノ。視聴したが、標準ケーブルとの違いをあまり感じることが出来ず、また作りも質実剛健というか、悪くいえば簡素すぎて、5,000〜10,000円を投資するにはちょっと抵抗があったというわけ。
一方で、FURUTECH (ブランド名はADL)は、MMCXのプラグが光沢処理してあったり、3.5mmプラグもオリジナルのデザインでかっこいい。

iHP-35Mのミニプラグ

iHP-35Mのミニプラグ

もちろん音の方も、しっかりと個性がある。導体は銅であるOCCに、フルテック独自の「クライオ処理」というのを施した銀メッキ線らしいのだけど、どちらかというと銅線らしい音が出る。SE535が持つ解像感はそのままに音を太くしつつ、情報量を増やしてくれる感じ。高音の伸びなどは顕著に伸ばしてくれるような感じはしないけど、刺さる感じもないし、全体の重心を下げて落ち着いた音を聴かせてくれる。
ケーブルは2本のシールドケーブルなので若干太いが、癖がつきづらく取り回しは容易。イヤーハンガーの部分の針金も標準ケーブルに近いので、「標準ケーブルの取り回しを生かしつつ音だけをアップグレードできる」点が大きい。

iHP-35Mのケーブル分岐部分

iHP-35Mのケーブル分岐部分

MMCXコネクタやステレオミニだけではなく、ケーブル分岐部分にもロゴが入っていたりと、細かな部分のブランディングも行き届いているし、ケーブルをまとめるためのロゴ入りバンドがついてきたりなど至れり尽くせりな感じで大満足で使ってました。

んで、さらにこいつからアップグレードしようと思ったきっかけは、「銀線の良さ」を知ってしまったから。MDR-1RMK2のために、銀線を使った自作をしたのだけど、この音がなんとまあきれいなこと。GNDは銅線にしたので、低音の響きを落とさずに高音のキラキラ感が増えた。「銀線すげぇ〜」となってしまったので、SE535にも銀線のケーブルを使いたくなってしまったのです。

が、当時はMMCXを自作する自信もなかったので、とりあえずサードパーティーのものを探しまわった。そこで見つけたのがこいつ。

BEAT AUDIO Silver Sonic MKV

BEAT AUDIO SILVER SONIC MKV

BEAT AUDIO SILVER SONIC MKV

はい、あれだけ銀線銀線言っておきながら、実はこれ銀メッキ銅線なんですよww。いや、愚痴になるけど、ほんとは純銀線が欲しかったのよ…。でも、高い、高すぎる。
銀メッキ銅線ということは、FURUTECHのiHP-35Mと一緒なのだけど、このあたりがリケーブルの面白いところで、こちらは銀線っぽい特徴が音に強く出る。重心が少しハイ上がりになりつつも、低音は決して少なくならない。中音域もしっかりと出しつつ、高音をよりクリアにして、かつ伸びを増やしてくれる感じ。特にアコースティックギターの弦を弾く音、倍音成分などは、標準ケーブルとは比較にならないリアリティ。

SILVER SONIC MKVのミニプラグ

SILVER SONIC MKVのミニプラグ

それでも2万円近くするとあって、細かな作りも手が込んでいる。プラグにはBEAT AUDIOのロゴ入り (使い込んでいるのでちょっと塗装剥がれてる…)。銀色の芯線に透明の被膜で仕上げたケーブルはまるで貴金属のような外観で、このあたりの「投資したぜ」感を充足させてくれる心遣いもうれしい。

ただ、リケーブルの弱点というか、このケーブル、やはり若干取り回しが悪いのね。まず、とてもケーブルが硬い。無理やり曲げたりした日にゃ「ポキっと行くかな?」と思うぐらい。また、ケーブルを丸めてケースなどに収納しておくとその癖がついてしまい、DAPやアンプから2〜3回転して耳に入っていくような変な感じになったりします。
また、ケーブルスライダーも若干弱めで、Shure掛けをしてケーブルを背中から前に出した時に、このスライダーがケーブルの分岐を抑えつけることが出来ない。時間が経つとだんだん緩んできて、最後は動いた時に耳の中でイヤフォンが少しずれることも。

まあそうした欠点を差し引いても、音が変わるというのはそれを塗り替えてくれるような体験だったりする。いま、iHP-35Mは主にロックや打ち込みなどのテンション高めの曲で、Silver Sonic MKVはアコースティックやピアノなど、高い音を出す生音主体の音楽を聴くときにと、しっかりと使い分けてます。

まあ、高い投資ですが、それを「よかった」と思えるかどうかは使いかた次第かな。
安いものでも音の傾向が違うものがあるから、お店で色々と試聴してみて、是非リケーブルを楽しんでみてください。

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