Transmit 3(Panic Software/Act2)
最近になって仕事で立てたサーバへのFTP接続がうまくいかない。稼働当初はLISTコマンドからの返りがなかなか戻ってこず、ディレクトリにあるファイル一覧が落ちてこなくなった。これはデータセンターに連絡して、FTPサーバのIDENT認証なるものを解除することで事なきを得たんだけど、次はファイルの転送速度がまったくもって上がらない状態に。LISTコマンドへの返答はWindowsのFTPExplorerでも再現した問題だったので一貫していたんだけど、転送速度が上がらない問題はどうもMac固有の問題らしい。
FTPソフトは漢字Talk 7.5時代から「Fetch」を使っていたんだけど、とりあえず問題究明のために別のクライアントでアクセスしてみようと、アヒル隊長こと「Cyberduck」をインストール。Cyberduckでは、速くはないまでも、Fetchよりは転送速度が出る。サーバとのコマンドのやりとりをみれば、両者の違いがはっきりするのだろうけど、Cyberduckにはサーバとのやりとりをコマンドラインで表示するようなオプションがない。結局いろいろと調べた結果、FetchでMac Binaryを有効にしていると、どうも「MACB」というコマンドを随時送っているような挙動があることがわかりました。むろん相手はLinuxのマシンなので、そんなコマンドは理解できるはずもなく、「Can’t Understand」というコマンドが返ってくる。
仕事柄、FTPソフトはブラウザ、テキストエディタの次によく使うソフトなので、なんだか新しい経験をしたいなあと思い、いっそのことFTPクライアントソフトを変えてしまえ!、というわけのわからん行動に出ました(笑)。CyberduckもCocoaアプリらしいインターフェースとかが気に入っていたのだけれど、やっぱりコマンドのやりとりをモニタできないのはちょっと痛かった。で、選んだのが、「Transmit 3」。漢字Talk時代を引きずっているFetchよりもインターフェースが洗練されていていい感じです。
このソフトのおもな特徴を挙げてみると、
・SFTPやWebDAV、FTP with TLS/SSLなどのセキュアな接続に対応
・Mac用のFTPクライアントでは珍しい2ペイン型の表示ができる(左にローカル、右にサーバ)
・各ペインをカラム表示にすることができる
・Bonjourでのブックマーク共有やiDiskへのアクセスが可能
・タブが使えて、サーバtoサーバのデータ転送ができる
・リモートパスを設定しておくと、DockのTransmitアイコンにファイルをドラッグするだけでアップロードできる「DockSend」機能(これはおもしろいかも)
などなどで、純Cocoaアプリらしく、非常にOSとの親和性が高い。Fetchよりは動作速度は遅いものの、iBook G4 800MHzでも十分動く。上の画面にもあるYour StuffとTheir Stuffのように、日本語化に苦労している部分も見受けられるけど、Spotlightへの対応やDashboard Widgetの提供など、OSの新機能を積極的に取り入れていこうとする気概もなかなか。
ずっと使ってきたソフトを使わなくなるというのはちょっと寂しい気がするけど、こうやって新しい技術への対応をまざまざとみると、やっぱり新しい経験ができるというのは喜ぶべきことなんだろうなと思ったりもする。Fetchはバージョン5になってからインターフェースが一新されてOSとの親和性が高まったみたいだけど、日本語版が出るアナウンスはないしなあ。変えるにあたってほかのFTPクライアントもいろいろと調べてみたけど、いまのところTransmitが僕にとってのベストチョイスかなと。FetchはサブとしてHDDに残っていてもらい、これからはTransmitを使っていこうと思っています。
どうでもいいことかもしれないけど、Fetch(フロッピーを加えた犬)といいCyberduck(アヒル)といいTransmit(チョロQみたいなトラック)といい、FTPアプリケーションのアイコンにはポップなものが多いなあ。
アクト・ツー(日本語版代理店・http://www.act2.co.jp/Transmit/)
パニック・ジャパン(開発元日本語ページ・http://www.panic.com/jp/transmit/)
パッケージ版:6,090円(税込)・ダウンロード版:$29.95
ウチの嫁さんはFetchがコアラだとずっと信じていました
今もそう言い続けてます…
ftpとか苦手なんスよねぇ
勉強しないといかんとは思うんですが、やっぱ苦手です。(汗)