さて、前回ご紹介した、ロードバイク携行用のカメラとしてPanasonic LUMIX DMC-GX7MK2を新たに購入した、という話。
早速実機が届いたのでレビューです!
【あす楽】 【当店限定】単焦点レンズ付! パナソニック LUMIX DMC-GX7MK2K-K ダブルレンズキット ブラック 価格: 感想:2件 |
ぶっちゃけ結論から先に言ってしまうけど、本当にこのカメラ、買ってよかった。
楽しいし、画質も十分。実用的な機能が詰まっており、かつ軽い。
これはメイン機のEOS Kiss X5をあまり使わなくなってしまう予感…。
目次
まずは開封の儀
まずは開封の儀を兼ねて、外箱周りを写真でご紹介。
外箱です。黒基調の箱が高級感を漂わせています。
キタムラセットについてくるLUMIX G 25mm F1.7 ASPH ブラック (35mm換算 50mm / フィルター径 46mm)は、白い箱に入って出荷されてきました。おそらく店売りしているは化粧箱が異なると思われます。
4Kって、ぶっちゃけテレビでは不要と思っているタチなんだけど、静止画を中心としたスチルカメラなら話は別。
歓迎すべきスペックです。なんかちょっぴり時代の最先端を行った気分 (大げさ)。
開封して、GX7MK2の本体とご対面。決して安いカメラではないのですが、それに違わぬ感じで全体的に高級感があります。
付属品を並べてみた。
GX7MK2は、バッテリーチャージャーが付属しません。代わりにUSB充電に対応しているので、カメラにバッテリを積んだまま、コンセントとカメラをつなぐことで充電される仕組み。
ロードバイク持って旅行に行った時などは、USB機器を一括で充電できるANKERのUSBチャージャーを持っていくので、この仕様の方が好都合です。
ストラップも付いてきますが、別で速写ストラップを用意しているので、こちらは使わずですね。
外観のインプレ
次に、本体の外観をご紹介。
まずは前面です。
上部LUMIXのロゴ入り部分は金属製、それより下はエンボス加工の入った樹脂製。
だけど安っぽさは全然感じない。よくスタイリングされている、という印象。
レンズの取り外しボタンは金属です。
ボタンのエッジが面取りしてあり、こういう細かな造作が高級感を醸し出しているのかも。
撮影モードを切り替えるダイヤル付近。この辺りは金属製です。
見辛いですが、クイックシューの隣にはポップアップ式のストロボを内蔵しているので、暗すぎてどうしようもない時にも安心。
ミラーレスにはストロボを仕様から落としているものもあるけど、あるとなしとでは安心感が違います。
まあ、多分使わないのだけれど(笑)。
背面右側には、電源スイッチとサブダイヤル、コントロールボタンが。
フルサイズ一眼についているような大きなダイヤルではありませんが、操作性は十分。
その下にスピーカーが搭載されています。
あとは見慣れたインターフェースで、デジカメを使ったことがあれば何に使うボタンかなんとなく分かると思われ。
EVFファインダーも搭載。やっぱりファインダー覗いた方が、写真って撮りやすいのよね。
脇が締まることで、撮影時に安定して撮影できる。
あくまで液晶に写っているものをファインダー内に表示しているだけなので、再現性は低いファインダーなのだけれど、こちらもあるとなしとでは大違いです。
液晶はもはやスタンダードとなっているチルト式で、低い画角からの撮影も簡単。
触ってみての感想
早速ガシガシと撮影してみました。
いやあおもしろい、このカメラ。
スマホのカメラが発達したおかげで、ライブフィルタなどさまざまなスタイルで写真を撮ることに慣れていると思うのだけど、それをこのサイズのカメラで作り直してみるとこんなにも面白いのかと思う。
スマホ自体は究極の汎用機なのだけれど、カメラは完全な専用機。
汎用機で発達した技術とアイディアを専用機に活かすというのは、技術が深掘りされるいいきっかけになるのかな。
OLYMPUSのPEN E-P2を買った時には、「ミラーレスってちょっと中途半端」という印象が大きかった。
それは、チップ自体の性能が低く(当時としては頑張ってたんだろうけどね)、ライブビューがワンテンポ遅れて表示されている印象が強かった。ミリ秒で瞬間を切り取るカメラにおいては、あの遅延は致命的な欠陥だったのね。
それがこの数年で技術的にも成熟し、十分なハードウェア的に進化。ほぼリアルタイムのライブビューを可能にしたことで、ミラーレスは化けたのかもしれないね。
正直、ミラーレス=一眼をもてあますライトユーザー向けと思っていたのだけれど、LUMIX GX7MK2はいい意味でその考えを破壊してくれるカメラでした。
撮った写真の画質が綺麗なのは当然として、とにかく実用性の高い目新しい機能があるのです。
このカメラを買った目的である「ロードバイクに携行するカメラ」としての役割には直結しないと思うのだけれど、それ以外の撮影シーン(子どもやスポーツのイベント、ペットなど)ではめちゃくちゃ活用できそう。
その機能のいくつかをご紹介します。
面白ポイント1: 4Kフォト
4K動画が撮れる、ということは、簡単に言ってしまえば「4Kのサイズの静止画を1秒間に30コマ記録するだけの能力がある」ということ。
まあ、そのままでは莫大なファイルサイズになってしまうので、フレーム間圧縮などをして実際には容量を小さくしているのだけれど、まあ簡単にいうとそういうこと。
その原点に立ち返ったような2つの機能がこのカメラの特徴でもあり、実用性を高めている。
その一つが「4Kフォト」。
連写性能を上げるのもカメラのスペックとしては重要なのだけれど、とはいえ1秒間に30コマ連写なんて出来ないじゃん。
だったら、4Kの映像をコマで切り出せるようにしちゃえば良いんじゃね?という、短所を長所に変える一発逆転ホームランのような機能です。
なかなかお目にかかれない猫の肉球ナメナメ画像も、
1秒を30コマに分割できる4K動画であれば、決定的瞬間として抑えることができるのです。
実際には、SDカードに記録されたファイルを見ると、およそ1秒 (NTFSは1秒間に29.97コマだから厳密には1秒ではないのだろうけど)の動画ファイルです。
これをコマごとに画面に表示し、映像ファイルとして切り出す機能が用意されていて、直感的ですごく使いやすいのです。
面白ポイント2: フォーカスセレクト画像
同じく4K動画を応用したもう一つの機能が「フォーカスセレクト」機能。
これは、被写体を分析した上で、細かくフォーカスを変えながら2秒前後の4K動画を撮影し、色々な部分にフォーカスが合っている写真を自動で作成してくれる機能なのです。
これも、ファイル実体はフォーカスがコロコロ変わる4K動画です。
これをカメラ本体から操作して切り出すと、9番のダンボにフォーカスした写真や、
51番にフォーカスした写真、
後ろのコンセントにフォーカスした写真などを簡単なUIで切り出すことができます。
商品写真などを撮る際には、この機能を使うことで、色々なところにフォーカスが合った写真を確認できるわけで、その中から最も「面白い」と思う写真を使うことできる。まさに「目からウロコ」な機能。
フォーカスの分析に1秒前後かかるため、動きのはやい被写体には使えないけど、据え置きで撮る分には十分に使えるし、想像力を超えた写真が撮れる可能性を秘めた機能です。
こんな感じで、日本製品にありがちな「とにかくフルスペックを揃えました」的なパッケージングではなく、それをちゃんと「実用」というレベルにまでしっかりと落として、わかりやすいインターフェースで実装してくれている。
その実用性と新たな発見がこのカメラには詰まっていると思う。
搭載フィルタ一覧
そのほかにも、スマホカメラでお馴染みの「フィルタ機能」も数多く搭載しています。
写真にリアルタイムで特殊なエフェクトを加えて撮影することができ、特殊な表現を楽しめます。
しつこいようですが、チップの処理はかなり早いので、ほぼリアルタイムでエフェクトをかけながら撮影できますよ。
まずは普通の写真。これがどう変わるのか、作例をご紹介。
一部、フィルタ効果をはっきりさせるため被写体が異なる場合がありますが、ご勘弁くださいまし。
ポップ
色を強調した、ポップアート風な表現になるフィルタ。原色が多い構図だと面白いかも。
レトロ
セピアほど色落ちはしていないが、歴史を感じさせるようなエフェクトを全体的にかけてくれます。
オールドデイズ
こちらもレトロと似たようなイメージですが、光が多めに入りつつソフトな色合いに変化させるフィルタ。
ハイキー
敢えて露出を高めにして画面の明るさを引き上げたようなフィルタ。
ローキー
一方こちらは、ギリギリまで露出をアンダーに落しつつ、色のコントラストを上げたような表現になる。
セピア
定番のセピア。全体に茶色系の色合いに統一した、古い写真を思わせるような表現が可能。
モノクローム
モノクロのフィルタが多く搭載されているのがGX7MK2の特徴であったりします。
これは一般的なモノクロのフィルタ。
ダイナミックモノクローム
ダイナミックモノクロームは、全体的にコントラストが高く、パンチのあるモノクロ表現を演出。
ラフモノクローム
ラフモノクロームは、古い銀塩時代を感じさせるような、粗い粒子感を加えたモノクロフィルタ。
シルキーモノクローム
ラフモノクロームと対をなす、絹目の用紙にプリントしたかのようななめらなかモノクロを表現。
インプレッシブアート
こちらもハイコントラスト系で、さらに白黒のダイナミックレンジの大きさを足したような作風になります。
ポップアートっぽい表現になります。
ハイダイナミック
色のコントラストを上げつつ、やりすぎない程度にインパクトのあるカラー表現をしてくれるフィルタ。
青空と草原など、特定の色が多い風景で使うと面白いかも。
クロスプロセス
カラーのコントラストを落としつつ、全体にブルーが強めに入れたフィルタ。
んー、これも風景写真向きかな。
トイフォト
定番のトイフォト。レンズの影を写真の枠に落とし込んだ、名前のとおりトイカメラで撮ったような表現が可能。
トイポップ
トイフォト+ポップのフィルタ。レンズの影を表現しつつ、全体のコントラストを上げた作風。
ブリーチバイパス
高いコントラストを持ちつつ、全体の彩度を下げた、映画のワンシーンのような表現が可能。
ジオラマ
トイフォトに近いですが、影の代わりにボカシが入ります。コントラストも高め。
ソフトフォーカス
こちらもド定番フィルタ。ピントが合いながらも全体のフォーカス感を落とし、優しい感じに表現するフィルタ。
ファンタジー
ブルー系の色を薄く全体に入れることで淡い印象を持たせつつ、空想の世界のように表現するフィルタ。
クロスフィルター
光源からの光を強調するフィルタ。キーボードライトの光が星のように見えるのがなんとなくわかるかな?
ワンポイントカラー
画角内で指定した色だけを残し、あとは全て白黒で描き出すフィルタ。
F1キーを押して任意の場所を選択すると、その色のみを残して他の色調を落とします。
サンシャイン
あたかも構図内に光源があるかのように、光が差し込む様子を写真に組み込むことができます。
まとめ
とまあこんな感じで、カメラのスペックを最大限まで使って撮りたい瞬間や構図、アーティスティックな表現までを可能にした機能が満載。
何よりも、カメラ全体がキビキビ動いてくれるので、操作していてもストレスを感じることがありません。
AFの速度も鬼速。
操作体系は微妙にメーカーごとに異なるのがカメラの世界。Panasonicのカメラは使うのは初めてだったけど、画面の説明やボタンの配置・アイコンで直感的に触れるような工夫がされているため、特に戸惑うことはありませんでした。
いやほんと、「綺麗な写真を撮りたい」、「面白い表現の写真を撮りたい」、「決定的瞬間を抑えたい」など、カメラに求めらえるニーズを高い次元で達成しながら、価格帯も物理的な重量もバランスよく実現したいいカメラだと思います。
個人的には単焦点で遊べるキタムラセットがイチオシです!
【あす楽】 【当店限定】単焦点レンズ付! パナソニック LUMIX DMC-GX7MK2K-K ダブルレンズキット ブラック 価格: 感想:2件 |
この記事は全3回のうち、2番目の記事です
第1回:ロードバイクに最適なカメラとしてLUMIX GX7MK2を買っちゃった件:購入までの経緯と理由
第2回:LUMIX GX7MK2は実用的な機能と美しい画質を持った楽しいカメラだった!実機レビュー!(本記事)
第3回:実際にGX7MK2を持って行ったライドレポを公開予定